かわいいペットちゃん、セレクション!6
■起源 ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは南ウェールズの農家に必要不可欠な牧畜犬でした。この犬種は牛を誘導する際、牛の蹴りをよけながら脚に咬み付いたりして、要領よく牛を管理することを得意とし、時には羊やウェルシュ・ポニーの群れの管理も任されていました。 この犬種はかなり古い時代からいたといわれていますが、その起源を立証することはとても難しく、11世紀に書かれた本の中に、ウェールズの牧畜犬が描写されているのが唯一の証拠のようなものとなっています。 ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、ウェルシュ・コーギー・カーディガンと同じような歴史を持っていますが、もともとウェールズのペンブロークシャー地方で飼われていました。 ドッグショーが盛んに開催されている時期にも、ペンブロークはショーとは無縁の牧畜犬として働いていました。ペンブロークのクラブが作られ、ショーに出されるようになったのは1926年なってからのことです。 当時、ショーに参加したペンブロークのほとんどは農家から参加した犬たちで、人々の注目を集めるような華やかさはありませんでした。その後、この犬種に目をつけた繁殖家たちは、この犬種の外貌のよさを向上させるために交配を繰り返し、結果的に人気の上昇に結びついていきました。 ペンブロークはカーディガンよりも小型で、キツネのような鋭い顔つきをしており、尾が短いことが特徴的ですが、当初同犬種とみなされていたペンブロークとカーディガンは、その違いがショーでの審査でトラブルの種となり、1934年にようやく別々の犬種とされることになります。ペンブロークの人気はあまり芳しくありませんでしたが、ジョージ6世とエリザベス女王2世に寵愛されたことから人気に火がつきました。 1960年代には世界中でもっとも人気のあるペットとなり、特にイギリスでは熱狂的な人気犬種として扱われました。現在では安定した人気ぶりで、人々から伴侶犬として愛されています。
このペンブロークとよく似た犬にカーディガンがある。両者をひと目で見分けるには、その尾をみればいい。長い尾をもつカーディガンに対し、ペンブロークでは尾がないのがその特徴になっている。また仮にあっても、断尾の処理をする。またカーディガンの耳先はややとがっているのに対して、ペンブロークの耳先はわずかに丸みをおびる。耳と耳の間が平らなのもペンブロークの特徴だ。中くらいの長さのかたい被毛が密生しており、毛色はレッド、セーブル、フォーン、ブラック・タンなど。四肢や胸、頸には白斑がある。小柄ながら胴体は長くたくましく、短い肢も骨格はしっかり
している。
■気質
行動や頭の使い方などが大型犬のようで、頼もしい一面ももっている。ただし生まれながらの見張り番で、縄張り意識は強く、敷地内に入る他人には吠えることもある。警戒はするものの攻撃的なところはなく、子どもにも寛容で、よき家族となってくれる。カーディガンに比べると、このペンブロークはやや興奮しやすい種類といえるだろう。